高校公民(現代社会・政治経済)の
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異文化理解と国際社会
近年では、国境を超え、情報だけでなく人間も国境を越えて行ったり来たりしている。交通や通信の発達の先には、政治や経済的結びつきが起こり、そして文化や国民生活まで、外国とのかかわりが強まってきている。これを国際化社会とも呼ぶ。特にモノ・カネ・ヒト・情報の国家を超えた交流が盛んな社会をボーダレス社会とよぶ。
※このように多文化状況が進んでいる中で、現在2つの状況が生じています。
1、民族や文化を、調和させてしていくことが難しく、自分達の文化を強調したい、という意識などから、民族紛争が起きている
→「自民族中心主義」(エスノセントリスム)という。自分の国の文化がすべて正しいかのような感覚で、異文化を理解しないで、排除する傾向があった
これが異文化の民族への抑圧、あるいは紛争などを招いた。特に宗教対立は、宗教が文化の一部になってしまっている国々では他の宗教の文化を入れにくくなっていることで。民族対立の解消が困難になっている
→レヴィ=ストロースが提唱した「文化相対主義」の考えによれば、様々な文化にはそれぞれに独自の価値があり、自国の文化に誇りを持つことと他国の文化を孫領することとは矛盾しないとする。文化に良いも悪いも無いとする考え方。この「文化相対主義」によって「自民族中心主義」を克服することが大切。
2、少数派(マイノリティ)の民族を、多数派(マジョリティ)の民族の中に吸収させ、民族同化を意図する方法
→「同化主義」という。少数派の意見や考えが潰されると同時に、同化に否定的な人を差別したり、排除してしまったりする可能性があると言われている。日本人同士でも、違う考え方や違う慣習を持つ人を差別したり、いじめたりして人権侵害が起きている。学校のいじめでも「他の人との違い」を理由に誰かをいじめる、という人権侵害行為に手を染めている残念な現状があるが、これが民族の違いを理由として起きたとすれば、「同化主義」にもとづく民族同化ということになるだろう。日本ではアイヌの方々などにたいする差別が根強い。
→「多文化主義」多数派の文化が、積極的に少数派の文化を受け入れていくべきとする考え方。日本には、自分の出身国を離れて、別の場所にいても、自分の元々の文化を忘れない人(エスニック集団)も多数住んでいる。そうした移民の方々の母国語や文化などの価値を、なるべく認めていくことで、互いの文化の存続を願い、そこから日本の社会の調和を図っていくという考え方。(韓国ではノ・ムヒョン大統領時代に、韓国国内における「多文化主義」を推進したことでも知られています。)
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