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国際連合
【国際連盟】
第一次世界大戦後、第一次大戦の主な原因は、勢力均衡政策に基づく同盟関係にあると考えられてきました。そこで、1918年、アメリカのウィルソン大統領が「平和原則14ヵ条」の中で、集団安全保障に基づく国際平和機関の設立を提案し、そして集団安全保障を基本原理とする国際連盟が1920年に設立されました。前のページで説明したドイツのカントの考え方が、この時代になってようやく一部が活かされる形になりました。
※ただし、国際連盟には欠点も多くあった。
1、全会一致制の投票方法を採用していたため、加盟国のうち一つの国でも反対してしまうと決議が困難
→国際連盟の中で孤立してしまうと、満州事変後の日本のように脱退する国も出るような状況になった。
2、アメリカ、ソ連などの大国が不参加、ドイツや日本といった枢軸国が脱退
→国際連盟を脱退した枢軸国側と、そもそも加盟していなかった米ソなどの連合国側に分かれて第二次大戦が起きてしまった
3、違反した国に対して、経済制裁しか行うことができないため、戦争を止める抑止力としては弱かった
【国際連合】
第二次大戦の勃発を止めることもできないままに機能しなくなってしまった国際連盟。その反省から、新たに国際連合が作られることになった。
・大西洋憲章(1941年)→アメリカのルーズベルト大統領とイギリスのチャーチル首相が際連合の設立を提案
・ダンバートン・オークス会議(1944年)→アメリカ、イギリス、ソ連、中国の代表が集まり、国連憲章の原案を作成
・ヤルタ会談(1945年)→五大国(アメリカ、イギリス、ソ連、中国、フランス)に拒否権を与える旨決まる
・サンフランシスコ会議(1945年)→国際連合の活動開始。当初は51ヵ国が国連憲章に署名。
【国際連合の組織】
・総会→全ての加盟国が参加。一つの国が一票ずつの投票権を持ち、多数決で議決。
・安全保障理事会→5つの常任理事国と10の非常任理事国からなる。非常任理事国は2年ごとに改選。9ヵ国以上の賛成により議案は可決される。ただし5つの常任理事国(アメリカ、イギリス、ソ連(ロシア)、中国、フランス)は拒否権を持つ。
・国際司法裁判所→国家間の問題を解決するための国際的な裁判所。国内の一般の裁判と違い、提訴するためには当事者の国の片方ではなく、両方の国の同意が必要。
・信託統治理事会→旧植民地の独立を援助するために設置されたが、今は「信託統治領」が無いため、活動していない。
・事務局→国連の事務職。ニュースでよく耳にする「国連事務総長」はこの事務局のトップ。
・経済社会理事会→ユニセフや国連難民高等弁務官事務所、世界保健機関、国際原子力機関などを抱えている組織。
※「平和のための結集」決議→五大国の拒否権行使などで安全保障理事会が機能しないために平和が脅かされそうな場合は、安全保障理事会に代わり、総会で「平和のための結集」決議を行い、安保理の代わりに総会が臨時措置を講じる。
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