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国民経済計算‐GNP・GDPなど
【フローとストック】
フローとは、ある期間(たとえば1年間)にどのくらいの生産額を出したかということ、ストックとは、今どのくらいの国富をもっているのかということです。国富はその国の今までの経済活動の積み重ねの結果でもあるのでストックと表現されます。
なお、ここで説明する「国民経済計算」は、1年間にどのくらいの生産額を出したかということを計算するものなので「フロー」に分類されます。
【国民経済計算】
GNP→1年間に生産された財やサービスの合計。ただし、すべてのものが計算に入るのではなく、中間生産物は除外される。
GDP→GNPから海外からの純所得を差し引いたもの。日本国内で稼いだお金の合計金額ということなので、外国企業で働き外国に住む日本人の収入はGNPには含まれるがGDPには含まれない。逆に、日本で就労し日本に住んでいる外国人の収入は、日本のGNPには含まれないがGDPには含まれることになる。国際化の流れでGNPよりGDPのほうがその国の現状をより正確に示しているとされる。
NNP→GNPから固定資本減耗を除外する。企業などの会計の時には、各企業の機械や建物などの価値が、仮に壊れていなかったとしても、年を追うごとに劣化したり価値が下がっているだろうということを計算に入れて、固定資本減耗として価値が下がっているとみなして会計処理される。(例えば180万円の営業車を企業が買ったなら、この車の価値が6年間で「0」になると仮定して、毎年30万(180÷6)価値が減っていくと仮定して会計処理される。この目減り分を固定資本減耗とよぶ。)固定資本減耗をGNPから差し引いた方が、実際の企業活動等を反映していることになるのではないかという考えから取り入れられた概念。
NI(国民所得)→1年間に生産された付加価値の合計。GNPから、間接税を差し引き、政府からの補助金をプラスすることによって求められる。
【三面等価の原則】
NI(国民所得)は、生産・分配・支出という3つの方向性から別々に計算したとしても、計算結果は同じになるという原則。
1、生産国民所得=第一次産業の生産額+第二次産業の生産額+第三次産業の生産額
2、分配国民所得=雇用者所得(労働者の給与として分配)+財産所得(利子や配当として分配)+企業所得(企業の利益として分配)
3、支出国民所得=消費+投資
この場合、生産国民所得=分配国民所得=支出国民所得、となる。
※なお、GNPにも三面等価の原則が成り立つ。生産=分配=支出という概念はNIの時と同じ考えです。
GNP(国民総生産)=GND(国民総分配)=GNE(国民総支出)
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