高校公民(現代社会・政治経済)の
中間テスト・期末テスト・センター試験対策の勉強法


青年期、防衛機制

 ここからは、現代社会の学習内容となり、「政経」とは違う分野となります。現代社会という科目は「政経」の学習内容に、「倫理」の学習内容を少し足し合わせたようなものなので、現代社会を勉強している人は、ここから先のページも目を通しておくことをおすすめしますが、やはり現社といってもメインは政経と共通している部分のほうですので、ここから先のページの学習内容は、あまり深入りしない気持ちで目を通しておくことをおすすめします。

【青年期】
 青年期とは、子どもから大人になるための過渡期として考えられています。ドイツの心理学者のレヴィンは、子どもから大人になる過渡期の青年期のことを「マージナルマン」と呼びました。

 また、青年期とは、心理的離乳(親から離れ、自分で意思決定をすること)が出来るようになる一方で、2つ以上のことを求めて葛藤(コンフリクト)が起こり、不安・期待・緊張などが生まれるなど、きわめて心理的に不安な時期でもあります。

【青年期の課題】
「モラトリアム」→エリクソンという心理学者は、青年期を、青年が勉強や趣味をやりながら、自分の生き方を見つけるための準備期間のこととして、大人としての社会的な責任や義務が猶予される期間と捉えました。

【欲求と防衛機制】
マズローの欲求階層説→人間がなにかを欲しがるという感覚、欲求を以下の5段階に分類しました。

    1、生理的欲求→食欲や休息など、生きるためのこと
2、安全の欲求→危険や恐怖、不安などから逃れたいと思うこと
3、所属と愛の欲求→集団に入り、そこでの居場所を求める(家族などが欲しいと思うなど)
4、承認の欲求→自尊心を持ち、他人に自分を認められたいと思うこと
5、自己実現の欲求→「なりたい自分」に実際になりたいと思うこと

※自己実現こそが、自己の持っている個性や能力を十分に発揮できる状況のこと。モラトリアムの期間に勉強や趣味を極めて、自分の生き方を見つけて自己実現にむけて努力することはとても大切。

※しかし、これらのことが実現できなかったとき、防衛機制という考えに至る。

フロイトは、このような防衛機制を身につけるなどして、現状に耐えたり、対処する方法を見つけるのだと考えた。

【防衛機制】
・抑圧→不安、自責の念(自分を責める感覚)の意識や責任を感じないように、自分の欲求を抑えてしまう
・合理化→欲しいものが得られない時に、何らかの理由をつけて自分を納得させる
・同一視→身近の他人や、小説の主人公などに自分を重ねあわせ、それを自分のものであるかのように感じて満足する
・投影→自分の欠点などを他人の要因だと考え、責任転嫁する
・反動形成→自分が抑えている欲求と反対の行動を取る
・逃避→苦しい場面に出会った時、現実から逃げ出すということ
・退行→発達段階があるのに、一つ前の発達段階に戻って子どものような行動を取る
・置き換え→
 1、代償―自分の本来欲しがっているものとは別のものを見つけることで満足する
 2、昇華―自分の本来欲しがっているものを小説や音楽に表現するなど、社会から価値を認められやすいものに置き換えて満足する


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目次

はじめに

はじめに-高校公民(現代社会・政治経済)の勉強法
「現代社会」と「政治・経済」は重複して学習可能
センター試験「現代社会」と「倫理・政経」について
高卒認定試験の受験者の場合
現社や政経は楽しくなるし成績も無理なく伸ばせる
地歴公民の中では「理系寄り」の科目?
政治分野の基本は日本国憲法。ただし世界の政治の仕組みも
関心のある分野から知識を固め、得意を伸ばす
「歴史が得意で公民が苦手」な人も、違う視点から教科書を見れば、現代社会や政治経済の勉強にも馴染める
時事問題にも注目!教科書の中身と現実のニュースを関連付けてみよう。
政治経済や現代社会は日々変わるのに、なんで勉強する必要が?という疑問について

特集

政経現社特集:戦後日本の歴史と政治経済の変遷まとめ

政治分野

政治の基礎、国家の分類
市民革命・社会契約説・三権分立
法の支配・自由権と社会権
現在の世界の政治制度(米国・英国)
現在の世界の政治制度(独・仏、中国)
日本国憲法制定の歴史
日本国憲法における三つの基本原理
日本国憲法における平和主義
平和主義と自衛隊
日本国憲法の国民主権と立憲主義
基本的人権(1)法の下の平等と男女平等
基本的人権(2)自由権(精神の自由、経済的自由)
基本的人権(3)自由権(裁判を受ける権利、身体の自由)
基本的人権(4)社会権
基本的人権(5)参政権・請願権
基本的人権(6)新しい権利・幸福追求権
日本の国会のしくみ
衆議院の優越、特別な議決の方法、議員特権
内閣と議院内閣制
行政の仕組みと行政改革
司法と日本の裁判のしくみ
地方自治
選挙と政党
日本の政党政治の歴史
マスコミと民意
国際社会と国際法
国際連合
世界の人権保障
冷戦の歴史と核軍縮

経済分野

資本主義と社会主義と経済思想
経済思想と大きな政府・小さな政府
経済の三大主体-家計・企業・政府
需要と供給
価格決定・独占と寡占・市場の失敗
国民経済計算‐GNP・GDPなど
経済成長率・景気変動・インフレ、デフレ
金融政策
財政政策
財政と国債(日本の借金)
日本の高度成長
中小企業問題
公害・環境問題
環境・エネルギー問題、原発問題
農業・農政問題
消費者問題
労働問題
社会保障
自由貿易と保護貿易
国際収支と為替
IMF・GATT体制、地域統合、南北問題
日本の貿易自由化
EU(ヨーロッパ連合)、TPP

現代社会の分野

青年期(適応機制など)
生命倫理(バイオテクノロジーなど)
環境倫理
家族・地域社会
情報化社会の倫理
異文化理解と国際社会

参考サイト

中学生の社会科の勉強法(外部サイト)

自宅学習のために

インターネットで自宅学習
難関大学の受験対策なら Z会の通信教育

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