高校公民(現代社会・政治経済)の
中間テスト・期末テスト・センター試験対策の勉強法


日本国憲法における三つの基本原理

 戦争が終わり、大日本帝国憲法の改正手続きを経て日本国憲法が制定された。ここで注意したいのは、明治憲法が破棄されたのではなく、今の憲法が明治憲法の改正によって作られた憲法だということです。そして、日本国憲法では、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの基本原理が定められています。主権者は明治憲法の時代では天皇だったのですが、戦後の憲法が定められる時には主権者が国民になりました。ちなみに、これと時期を同じくして、天皇の「人間宣言」が発表され、天皇は「神様」ではなく「人間」なのだということも明確になったことも特筆すべきことです。

【三つの基本原理】

○「国民主権」
・日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動(前文)
・主権が国民に存することを宣言(前文)
・(天皇の)地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。(1条)

○「基本的人権の尊重」
・国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。(11条)
・侵すことのできない永久の権利(97条)

○「平和主義」
・政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意(前文)
・国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄(9条)
※戦力の不保持・交戦権の否認が大きな柱。なお、軍を保持しない国は日本とコスタリカのみ。

 なお、戦争が終わった後に作られた、当時の文部省作成の「あたらしい憲法のはなし」という出版物では、これら「三つの基本原理」について分かりやすく解説されています。

【最高法規】憲法は、「三つの基本原理」を柱として、国で最も大事な規則とされるが、これを言いかえれば、憲法は最も優先されるべき規則でもあるとうこと。後に説明する「立憲主義」を理解する上で、憲法の「最高法規」は極めて大切な考え方でもある。


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目次

はじめに

はじめに-高校公民(現代社会・政治経済)の勉強法
「現代社会」と「政治・経済」は重複して学習可能
センター試験「現代社会」と「倫理・政経」について
高卒認定試験の受験者の場合
現社や政経は楽しくなるし成績も無理なく伸ばせる
地歴公民の中では「理系寄り」の科目?
政治分野の基本は日本国憲法。ただし世界の政治の仕組みも
関心のある分野から知識を固め、得意を伸ばす
「歴史が得意で公民が苦手」な人も、違う視点から教科書を見れば、現代社会や政治経済の勉強にも馴染める
時事問題にも注目!教科書の中身と現実のニュースを関連付けてみよう。
政治経済や現代社会は日々変わるのに、なんで勉強する必要が?という疑問について

特集

政経現社特集:戦後日本の歴史と政治経済の変遷まとめ

政治分野

政治の基礎、国家の分類
市民革命・社会契約説・三権分立
法の支配・自由権と社会権
現在の世界の政治制度(米国・英国)
現在の世界の政治制度(独・仏、中国)
日本国憲法制定の歴史
日本国憲法における三つの基本原理
日本国憲法における平和主義
平和主義と自衛隊
日本国憲法の国民主権と立憲主義
基本的人権(1)法の下の平等と男女平等
基本的人権(2)自由権(精神の自由、経済的自由)
基本的人権(3)自由権(裁判を受ける権利、身体の自由)
基本的人権(4)社会権
基本的人権(5)参政権・請願権
基本的人権(6)新しい権利・幸福追求権
日本の国会のしくみ
衆議院の優越、特別な議決の方法、議員特権
内閣と議院内閣制
行政の仕組みと行政改革
司法と日本の裁判のしくみ
地方自治
選挙と政党
日本の政党政治の歴史
マスコミと民意
国際社会と国際法
国際連合
世界の人権保障
冷戦の歴史と核軍縮

経済分野

資本主義と社会主義と経済思想
経済思想と大きな政府・小さな政府
経済の三大主体-家計・企業・政府
需要と供給
価格決定・独占と寡占・市場の失敗
国民経済計算‐GNP・GDPなど
経済成長率・景気変動・インフレ、デフレ
金融政策
財政政策
財政と国債(日本の借金)
日本の高度成長
中小企業問題
公害・環境問題
環境・エネルギー問題、原発問題
農業・農政問題
消費者問題
労働問題
社会保障
自由貿易と保護貿易
国際収支と為替
IMF・GATT体制、地域統合、南北問題
日本の貿易自由化
EU(ヨーロッパ連合)、TPP

現代社会の分野

青年期(適応機制など)
生命倫理(バイオテクノロジーなど)
環境倫理
家族・地域社会
情報化社会の倫理
異文化理解と国際社会

参考サイト

中学生の社会科の勉強法(外部サイト)

自宅学習のために

インターネットで自宅学習
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